- 身近に助けがある:遠くの引き立てより、そばにいる人の支えに縁がある
- 人当たりが穏やか:人を見下さず、自然と信頼を集めやすい
- 裏返すと:恵まれた環境に慣れ、自分で決める力が育ちにくいことがある
GENTEN SUIMEIDO JOURNAL
四柱推命の日貴と日徳とは?日柱で決まる2つの吉星の意味と条件を原典から
日貴と日徳とは
日貴(にっき)と日徳(にっとく)とは、生まれた日が決まった組み合わせのときに付く吉星です。四柱推命では、生まれた日の干支を日柱と呼びます。
日貴は丁酉・丁亥・癸巳・癸卯の4日、日徳は甲寅・戊辰・丙辰・庚辰・壬戌の5日です。60通りある日の干支のうち、どちらかに当たるのは9日だけです。
四柱推命の特殊星は、たいてい早見表を引いて探します。ところが日貴と日徳は表がいりません。命式の日柱を見るだけで決まる、いちばん判定の簡単な星です。
特殊星は古くは神殺(しんさつ)と呼ばれ、命式を補って読むための星です。日貴と日徳も、命式の主役ではなく脇役の星として扱います。
四柱推命そのものの仕組みは、こちらの記事で紹介しています。
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どちらも原典『淵海子平』の巻二に、並んで記されています。この記事では、2つの星の意味と条件を原典の言葉から見ていきます。

日貴とは:天乙貴人が足元にある4つの日柱
日貴になる4つの日
| 日貴の4日 | 日干(上の字) | 日支(下の字) |
|---|---|---|
| 丁酉(ひのととり) | 丁 | 酉 |
| 丁亥(ひのとい) | 丁 | 亥 |
| 癸巳(みずのとみ) | 癸 | 巳 |
| 癸卯(みずのとう) | 癸 | 卯 |
天乙貴人(てんおつきじん)は、困ったときに助けが入るとされる代表的な吉星です。丁の天乙貴人は亥と酉、癸の天乙貴人は卯と巳にあたります。
つまり日貴は、日干の天乙貴人が、自分の日支にそのまま来ている日柱です。貴人が遠くの柱ではなく、自分のすぐ足元にいる形です。
ただし原典の論日貴は、日貴を「甲戊兼牛羊」(甲と戊はともに牛と羊)の類と書き、「止だ四日のみ」と数を限っています。
巻一の天乙貴人の歌は「甲戊庚牛羊」(甲・戊・庚は丑と未)、「六辛逢馬虎」(辛は午と寅)と続きます。この歌どおりに見ると、天乙貴人が自分の日支に来る日柱は、丁酉・丁亥・癸巳・癸卯の4日だけです。原典の「止だ四日のみ」は、この数とぴったり合います。
天乙貴人の表と意味は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
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日貴の人の持ち味
原典は日貴の人を、「純粋で仁徳があり、姿かたちがよく、人を見下さない」と描いています。現代の一般的な読み方も、この記述をもとにしています。
日貴は、人に恵まれることで生きる星と見られてきました。助けを受けながら、自分の足で立つ意識を持つと持ち味が生きます。

日徳とは:性格のやさしさを語る5つの日柱
日徳になる5つの日
| 日徳の5日 | 日干(上の字) | 日支(下の字) |
|---|---|---|
| 甲寅(きのえとら) | 甲 | 寅 |
| 戊辰(つちのえたつ) | 戊 | 辰 |
| 丙辰(ひのえたつ) | 丙 | 辰 |
| 庚辰(かのえたつ) | 庚 | 辰 |
| 壬戌(みずのえいぬ) | 壬 | 戌 |
並べると、5つとも日干が陽の十干です。日貴が陰の十干(丁・癸)だけなのと対照的です。
ただし日徳には、日貴のような一つの理屈で説明できる共通点がありません。原典も理由を説かず、「日徳は五つある」と列挙するところから始めています。
辰が3つ並ぶ不思議
5つのうち戊辰・丙辰・庚辰の3つは、下の字が辰です。原典によれば、辰と戌は天乙貴人が来ない地支です。
貴人が来ない土地に、徳の日が集まっている形です。壬戌も入れると、5つのうち4つの干支がこの土地に立ちます。
「性格を慈善にする」星
原典は日徳について、「人の性格をやさしく情け深いものにする」と書きました。神殺(しんさつ、特殊星の古い呼び名)の多くは条件だけで、意味をほとんど書きません。
星を性格の言葉で説明しているのは、原典の中でも珍しい記述です。日徳を知るうえで、いちばん大事な一句です。
- 人にやさしい:困っている人を放っておけない
- 厚みがある:無理をせず、地力で押していく
- 裏返すと:争いを避けすぎて、言うべきことを飲み込みやすい

日柱で決まる星の調べ方と、原典が嫌う条件
日貴と日徳の調べ方
- 命式を出して、日柱(生まれた日の2文字)を見る
- 丁酉・丁亥・癸巳・癸卯なら日貴、甲寅・戊辰・丙辰・庚辰・壬戌なら日徳
- 日柱が刑沖(地支どうしのぶつかり)を受けていないか、空亡にあたらないかを見る
日柱だけで決まるので、生まれた時刻がわからなくても判定できます。生年月日さえあれば確かめられる星です。
確かめ方
自分の命式で確かめたい方は、無料鑑定で命式を出せます。 当サイトの無料鑑定では、日貴と日徳は星として表示していません。出てきた日柱を、上の表と見比べてください。
日柱から性格を見る方法は、こちらの記事で紹介しています。
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日柱に星があるということ
四柱推命では、日柱は本人そのものと、もっとも身近な相手(パートナー)を表す柱です。年柱や月柱よりも、本人の芯に近い場所と考えます。
そこに吉星があるので、本人の人柄として表に出やすい星と見られてきました。四柱推命の解説で、性格の話と結びつけて語られるのはこのためです。
ただし、四柱推命の鑑定では日干の強さや五行のバランスが先です。星はその上に重ねて、持ち味の色合いを足すものとして見ていきます。
原典が嫌う3つの条件
原典は、2つの星のどちらにも、同じ注意を添えています。良い星ほど、崩れる条件も一緒に書かれているのが原典の特徴です。
- 刑沖と破害:地支どうしがぶつかり、傷つけ合う形
- 空亡:天中殺とも呼ばれる、組になる天干が欠けた地支にあたること
- 魁罡:庚辰・庚戌・壬辰・戊戌という強い星が、命式にあること
日徳では、さらに官星と、強すぎる財も嫌うと書かれています。やわらかな星は、強い要素に押されると力を出しにくいという発想です。
強さの星とのちがい
生まれた日で決まる星には、ほかに魁罡(かいごう)と日刃(にちじん)があります。どちらも強さや決断力を表す星で、やさしさの日貴・日徳とは性格が正反対です。
庚辰・庚戌・壬辰・戊戌の4日については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
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原典『淵海子平』は「貴人が怒る」と書いた
日貴の記述は、原典『淵海子平』巻二「論日貴」にあります。吉星の説明なのに、注意書きのほうが長いのが特徴です。
日貴は四日だけ。刑沖がひどければ貴人が怒る
漢文原文
日貴者何?即甲戊兼牛羊之類。止有四日,丁酉、丁亥、癸巳、癸卯耳,最怕刑衝破害。經曰:崇為寶也,奇為貴也,所以貴人怕三刑六害也。 貴神要聚於日,運行怕空亡及運行太歲加會,不要魁罡。主人純粹有仁德,有姿色,不傲物,或犯前刑尅貧賤。刑沖太甚,貴人生怒,反成其禍,不可不察。日貴有時法類同,須分晝夜貴。日要日貴,夜要夜貴矣。
書き下し文
日貴なる者は何ぞ。即ち甲戊兼牛羊の類なり。止だ四日のみ有り、丁酉・丁亥・癸巳・癸卯のみ。最も刑衝破害を怕る。經に曰く、崇きは宝なり、奇なるは貴なり、所以に貴人は三刑六害を怕るるなり。貴神は日に聚まるを要す。運行しては空亡及び運行の太歳の加会を怕る。魁罡を要せず。人をして純粋にして仁徳有り、姿色有り、物に傲らざらしむ。或は前の刑尅を犯さば貧賤なり。刑沖太だ甚しければ、貴人怒りを生じ、反りて其の禍を成す。察せざるべからず。日貴には時法有ること類同なり、須らく昼夜の貴を分つべし。日は日貴を要し、夜は夜貴を要す。
現代語訳
日貴とは何か。甲と戊が牛と羊(丑・未)を兼ねる、といった類である。日貴にあたるのは四日だけで、丁酉・丁亥・癸巳・癸卯である。刑・沖・破・害をもっとも嫌う。経典に言う、尊いものは宝であり、めったに無いものは貴いものである。だから貴人は三刑六害を嫌うのだ。貴の神は日柱に集まっているのがよい。大運がめぐるときは空亡や、その年の太歳と重なることを嫌う。魁罡があるのを好まない。この日に生まれた人は、純粋で仁徳があり、姿かたちがよく、人を見下さない。もし先に述べた刑や剋にあたれば貧しく卑しくなる。刑や沖がひどすぎると、貴人が怒り出して、かえって災いとなる。よく調べなければならない。日貴にも同じく時刻の扱いがあり、昼の貴人と夜の貴人を分けなければならない。昼生まれは昼の貴人、夜生まれは夜の貴人が要る。
面白いのは「貴人生怒」(貴人が怒り出す)という言い回しです。原典は吉星を人格のあるものとして扱い、乱暴に扱えば機嫌を損ねると考えていました。
「良い星があるから安心」ではなく、「良い星も扱い方次第」。これが原典の一貫した姿勢です。
日徳は「やさしさ」と書かれた
日徳の記述は、すぐ後の巻二「論日德」にあります。崩れる条件を並べたあとで、性格のやさしさを語る構成です。
日徳は五つ。人の性格を慈善にする
漢文原文
日德有五:甲寅、戊辰、丙辰、庚辰、壬戌日是也。 其福要多而忌刑沖破害,惡官星,憎財旺加臨會合,但空亡而忌魁罡,此數者乃格之大忌也。 大抵日德主人性格慈善。日德俱多福必豐厚,運行身旺,大是奇絕。
書き下し文
日徳に五つ有り。甲寅・戊辰・丙辰・庚辰・壬戌の日、是れなり。其の福は多きを要して刑沖破害を忌み、官星を悪み、財旺の加臨会合を憎む。但だ空亡にして魁罡を忌む。此の数つの者は乃ち格の大忌なり。大抵、日徳は人の性格を慈善ならしむ。日徳倶に多ければ福は必ず豊厚なり。運行して身旺なれば、大いに是れ奇絶なり。
現代語訳
日徳は五つある。甲寅・戊辰・丙辰・庚辰・壬戌の日がそれである。その福は多いほうがよく、刑・沖・破・害を嫌う。官星を嫌い、財が強くなって重なり合うのを憎む。ただ、空亡にあたることと魁罡も嫌う。これらはこの格が大いに忌むものである。おおむね日徳は、人の性格をやさしく情け深いものにする。日徳が重なれば福は豊かで厚い。大運がめぐって日干が強くなれば、たいへんすぐれている。
巻二では日貴・日徳・日刃・魁罡・金神と、生まれた日や時刻の干支で見る星が続けて並びます。やさしい星のすぐ隣に強い星を置いた、編集の意図が見える並びです。
ほかの特殊星の全体像は、こちらにまとめています。
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原典と現代の日貴・日徳、ここが違う
昼の貴人・夜の貴人は割り振りが決まっていない
巻二「論日貴」は「昼と夜の貴人を分けよ」と書くだけで、どちらを昼とするかは書いていません。丁なら酉と亥、癸なら巳と卯のどちらを昼とするかは、流派によって分かれます。
原典推命堂は割り振りを決めつけず、4つの日柱に当たるかどうかで日貴を見ます。原典にない部分を足さないためです。
庚辰は日徳であり、魁罡でもある
庚辰は、日徳の5日にも魁罡の4日にも入っています。原典は日徳の敵として魁罡を挙げながら、この1日だけは両方に数えています。
原典はこの重なりに説明を加えておらず、決着をつけていません。原典推命堂は、庚辰を「やさしさと強さの両面を持つ日」として、両方の記述をそのまま紹介します。
「貧しく卑しい」「滅ぶ」は当時の書き方
「刑にあたれば貧しく卑しくなる」や、巻五の詩の「運で出会えば滅ぶ」は強い言葉です。どちらも当時の価値観による断定です。原典の言葉として残しますが、現代の鑑定では使いません。
日貴・日徳がなくても欠点ではない
60日のうち9日しか当たらない星なので、ないのが普通です。四柱推命は一つの星で人を決めず、命式全体の中の一要素として見ていきます。
まずは自分の日柱を出して、4日と5日のどちらかに当たるかを確かめてみてください。