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原典推命堂原典をひもとく、四柱推命の読みもの
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GENTEN SUIMEIDO JOURNAL

乙丑(きのとうし)の性格と特徴|日柱が乙丑の人を四柱推命の原典から

木の台に置かれた青銅の牛の置物

日柱が乙丑(きのとうし)の人とは

日柱が乙丑(きのとうし)の人とは、生まれた日の干支が「乙丑」の人を指します。乙丑は六十干支の2番目の干支で、上に乙(きのと)、下に丑(うし)が並びます。

四柱推命では生まれた日の2文字を日柱と呼び、本人の性質を映す柱として読んでいきます。まずは乙丑の骨組みを表で確かめておきましょう。

項目乙丑の基本データ
読みきのとうし
六十干支の順番2番目
天干(上の字)乙=陰の木
地支(下の字)丑=陰の土
日支の蔵干癸・辛・己(乙から見て偏印・偏官・偏財)
十二運(日干乙から見た丑)衰
空亡(天中殺)戌・亥
日柱の特殊星原典では十悪大敗日・福徳秀気の日(当サイトの無料鑑定は華蓋を表示)

真冬の土に根を張る草花

乙丑のイメージは、凍てつく冬の土に根を張る草花です。乙はしなやかな草木、丑は真冬の田畑の土にたとえられます。

五行では上の木が下の土に根を張る「木剋土」の関係です。剋すといっても争うわけではなく、足元の土から養分を取り込む形と考えるとわかりやすいでしょう。

陰陽では、乙も丑も陰です。甲子が陽と陽の組み合わせだったのに対し、乙丑は陰と陰で静かにそろった干支です。

丑は十二支の2番目で、季節では小寒から立春の前まで、一年でいちばん寒い時期にあたります。夏の「土用の丑の日」の丑も、この十二支の丑です。

十干と十二支が60通りに組まれる仕組みは、こちらの記事にまとめています。

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乙丑の性格と持ち味

ここで紹介するのは、現代の四柱推命でよく使われる読み方です。乙の草花の性質に、丑の冬の土の性質を重ねていきます。

乙の草花:曲がっても折れない

乙は、風に揺れながらも根を離さない草花です。大木の甲のように正面からぶつからず、しなやかにかわして生き残るのが乙の強さです。

この干支の人も、環境に合わせて形を変えながら、自分の芯は手放さないとされます。周りからは穏やかに見えても、内側には強い粘りを秘めています。

丑の冬の土:じっと蓄える

丑は、真冬の凍った土です。表面は固く閉じていますが、中では春に向けた力を静かに蓄えています。

この性質から、我慢強く、コツコツ積み上げる型と見られます。派手さはなくても、時間を味方につけて結果を出すタイプです。

陰陽の陰がそろう乙丑は、力を外へ放つより、内へためる方向に性格が出やすいとされます。自分から前に出るより、頼まれたときに力を発揮する場面で光ります。

乙丑の持ち味

  • 逆風の中でも折れない粘り強さ
  • お金や経験を少しずつ蓄える堅実さ
  • 相手に合わせて動ける柔らかさ
  • 裏返すと、抱え込みやすく動き出しが遅い

弱点は、我慢が長すぎることです。一人で抱えてしまい、周りが気づいたときには疲れきっている、ということも起こりがちです。

性格を日柱から読む基本の考え方は、こちらの記事でも取り上げています。

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乙丑の恋愛・仕事・相性

恋愛:足元に3つの星が同居する

乙丑の日支の丑には、癸・辛・己の3つの干が蔵されています。乙から見ると、偏印・偏官・偏財と、3つとも「偏」の付く星です。

日支は、原典が男性の命を前提に「妻の座」とした場所で、現代ではパートナーの座にあたります。支え(偏印)と緊張感(偏官)と実利(偏財)が、同じ席に並びます。そのため乙丑の恋愛は、一つの型に収まりにくいとされます。

時間をかけて信頼を積み上げる恋愛が向いています。一目ぼれより、長い付き合いの中で気持ちが育つ傾向です。

好きな相手にも本音を小出しにするので、恋愛の初めは控えめに見られがちです。四柱推命で見る乙丑の良さは、付き合いが長くなるほど伝わるところにあります。

仕事:蓄えを形にする実務で伸びる

丑は、季節の終わりに実りをしまう「庫(くら)」の支でもあります。そこから乙丑の仕事は、経理や管理、職人仕事のように、積み重ねが物を言う分野に向くとされます。

蔵干の本気にある偏財は、手を動かして得る実利の星です。四柱推命では、技術や副業で稼ぐ力とも結びつけられます。

すぐに結果が出なくても腐らないのが乙丑の強みです。一方で、目まぐるしく方針が変わる職場では、持ち味を出す前に消耗しがちです。

相性:冷えた土を温める火を求める

乙丑の相性で注目したいのは、相手の命式にある火です。真冬の土に立つ乙にとって、火は冷えを和らげてくれる大切な五行です。

原典の乙の詩も、乙を日の当たる場所を好む木として描いています。命式に火の少ない乙丑の人は、火の五行を持つ相手と相性がよいと見ることもできます。

もっとも、原典に、五行で二人の相性を占う決まりは書かれていません。原典推命堂は火の有無を相性の入口にとどめ、十二支どうしの結びつきまで命式全体で確かめます。

雪原に立つ二本の木と低い冬の日

乙丑の十二運「衰」と空亡(天中殺)・特殊星

十二運は衰:盛りを過ぎて落ち着く段階

日干の乙から見た丑は、十二運の「衰」です。十二運は日干の勢いを人の一生にたとえたもので、衰は頂点の帝旺を過ぎ、落ち着きを得た段階にあたります。

「衰える」という字面から、弱い印象を持たれがちです。けれども現代の四柱推命では、経験を生かし、守りに強い段階とされます。乙丑の堅実な性格と、衰の落ち着きがよく重なる組み合わせです。

衰という段階の詳しい意味は、こちらの記事で紹介しています。

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空亡(天中殺)は戌・亥

乙丑は、甲子から始まる10の干支のまとまり(甲子旬)の2番目です。このまとまりの空亡(天中殺)は戌と亥で、乙丑の人も戌・亥が空亡にあたります。

日柱の特殊星:吉と凶の両方に名がある

乙丑は、原典の十悪大敗日と福徳秀気の両方に名前が出てくる干支です。一方、当サイトの無料鑑定では、日支の丑そのものが華蓋の位置にあたるため、華蓋を表示します。

自分が乙丑の日の生まれかどうかは、無料鑑定の命式表で一目でわかります。

漢字が書かれた古い紙の札

原典『淵海子平』に見る乙丑

宋の徐升の編と伝えられる古典『淵海子平』には、丑を詠んだ詩があります。乙丑を読むうえで、まず紹介したい一首です。

原典『淵海子平』巻四「十二支體象」(YHE-J4-027)

真冬の丑は、すでに春へ向かっている

漢文原文

隆冬建丑怯冰霜,誰識天時轉二陽;暖土誠能生萬物,寒金難道只深藏。刑衝戌未非無用,類聚雞蛇信有方;若在日時多水木,直須行入巽離鄉。

書き下し文

隆冬に丑を建つれば氷霜を怯る、誰か識らん天の時、二陽に転ずるを。暖土は誠に能く万物を生じ、寒金は道ひ難し只だ深く蔵るるのみと。刑衝の戌未は用無きに非ず、類聚の雞蛇は信に方有り。若し日時に水木多くば、直だ須く行きて巽離の郷に入るべし。

現代語訳

真冬に丑の月が立つと、氷と霜を恐れる。だが天の時がすでに二陽へ転じていることを、誰が知っているだろう。暖かい土はまことに万物を生むことができ、冷えた金はただ深く隠れているだけとは言いきれない。戌や未との刑・沖も役に立たないわけではなく、酉や巳と仲間を組めば(巳酉丑の三合)まことに向かうべき方角がある。もし日柱・時柱に水と木が多ければ、まっすぐ巽(東南)や離(南)の方角へ進むのがよい。

見た目は真冬、中身はもう春に向かっている。冬至を過ぎると日は少しずつ長くなり、陽の気が二つ戻ってきます。凍った土の下で力を蓄える乙丑の姿に、そのまま重なる一句です。

吉の名簿にも、凶の名簿にも載る干支

乙丑は、原典で吉凶どちらの名簿にも名前が載る珍しい干支です。

  1. 十悪大敗日:禄が空亡に入る日とされる、名前の怖い凶日(巻一)
  2. 福徳秀気:乙の日干が巳・酉・丑に座る、福の厚い日(巻二)
  3. 金神:乙丑の時刻に生まれたときの星。日柱では付かない(巻二)

十悪大敗日について、原典は日柱で見たときだけを数えると書いています。吉神の助けがあればやや吉とも添え、自分で歯止めをかけています。しかも乙丑だけは、乙の禄の卯が空亡の戌・亥に入らず、理屈どおりになりません。

一つの干支を吉か凶かに決めつけない。乙丑は、原典のそんな姿勢がよく見える干支です。十悪大敗日の仕組みは、こちらの記事で詳しく紹介しています。

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乙丑の次は、六十干支の3番目の丙寅です。冬の土から一転、春の木の上に太陽が乗る干支です。

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干支ごとの性格づけは、原典にはない

乙丑日の人柄について、原典は一言も書いていません。性格の読みは、日干と命式全体を見る原典の方法から、後の時代に広がったものです。原典推命堂では、干支の性格を命式を読む入口として扱います。

金神は日柱か、時柱か

日柱の乙丑を金神とする流派もありますが、原典は時柱の星としています。原典の巻二は、金神を三つの時刻にしかない星と明言しています。原典推命堂もこれに従い、日柱が乙丑でも金神とはしません。

十悪大敗日は鑑定に使わない

十悪大敗日は、原典に典拠がある一方で、名前が必要以上に不安をあおります。中身は禄と空亡の関係を述べた定義にすぎません。原典推命堂では読み物として紹介し、鑑定の判断には使いません。

乙丑の人は、冬の土を温める火が命式にあるかをまず確かめてみてください。蓄えた力をいつ外に出すか、その手がかりが見えてきます。


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