- 繊細で感受性が強い:小さな変化や違和感にいち早く気づく
- 内省的:動く前によく考える。自分の気持ちを言葉にするのが得意
- 思いやりがある:弱い立場の人の痛みが分かり、そっと寄り添える
- 空想や研究を好む:一人の時間に、想像や探究を深める
GENTEN SUIMEIDO JOURNAL
四柱推命の十二運「病」とは?意味と性格、命式での読み方を原典から
病とは
病(びょう)とは、四柱推命の十二運の第 7 段階です。日干(命式の中で「自分」を表す文字)の勢いが、さらに弱まって内側へ向かう位置を指します。
人の一生でいえば、病の床に就いて静かに過ごす場面に例えられます。外へ出て動く力は小さくなりますが、その分だけ意識は自分の内面へ向かいます。
四柱推命の十二運は、日干の勢いを人の一生に例えた 12 段階です。帝旺の頂点を過ぎ、衰で落ち着いた勢いが、病でいっそう静まります。
まずここだけ
最初にお伝えしたいのは、十二運の病は、病気の予告ではないということです。これは日干の勢いにつけた段階の名前で、体のことを言い当てるものではありません。
「病」という字が命式に出て、不安になった方もいるでしょう。でも中身は「外へ向かう力が弱く、内へ向かう力が強い」という勢いの話だけです。
十二運全体の仕組みは、こちらの記事でまとめています。
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病の人の性格と持ち味
十二運の中でも、病は内面の豊かさが表に出る段階です。現代の四柱推命でどう読まれているか、4 つに分けて見ていきます。
1. 基本の性格
まとめれば、「動きは小さいが、内側は豊かな人」です。前の段階の衰が経験で落ち着く性質なら、病は感じる力で世界をとらえる性質です。
2. 仕事・適職
病の持ち味は、人の気持ちや細かな変化を読み取る力です。表に立つより、裏方や専門職で力を出しやすいとされます。
適職に挙がるのは、相談役や福祉、研究、文章や芸術の仕事です。一人で深く取り組める環境ほど、才能が形になりやすいでしょう。
3. 恋愛・結婚
恋愛では相手の気持ちを察する優しさが出ます。言葉にしない不満にも気づけるので、相手に安心感を与えます。
一方で、自分の気持ちは後回しにしがちです。理解してくれる相手と出会うと、関係が安定しやすいでしょう。
四柱推命では、恋愛の相性は病一つで決まらず、二人の命式全体で見ます。
4. 裏返しの弱点
長所の裏側は、心配性と取り越し苦労です。考えすぎて、行動に移すまでに時間がかかります。
原典推命堂の注意点は、「動きが小さいことを停滞と決めつけると、見直しの機会を逃しやすい」です。変化を細やかにとらえ、無理のない形へ調整するのが、同じ性質の良い面です。
なお、ここまでの性格・仕事・恋愛の読み方は、現代の四柱推命で整理されたものです。原典の病は星の勢いの弱さを表す言葉で、「病の人は繊細」という記述はありません。原典推命堂では、これらを命式全体と合わせて見る目安として扱います。

自分の病を調べる(命式のどこにあるか)
四柱推命で病になる地支(干支の下の文字)は、日干ごとに決まっています。陽干は順に、陰干は逆に進みます。
| 日干 | 病の地支 | 進行 |
|---|---|---|
| 甲 | 巳 | 順行 |
| 乙 | 子 | 逆行 |
| 丙・戊 | 申 | 順行 |
| 丁・己 | 卯 | 逆行 |
| 庚 | 亥 | 順行 |
| 辛 | 午 | 逆行 |
| 壬 | 寅 | 順行 |
| 癸 | 酉 | 逆行 |
自分の日干の行を見て、その地支が年柱・月柱・日柱・時柱のどこかにあれば、そこが病です。日干が壬の人なら、命式に寅があればその柱が病です。
先に命式を出すと早い
日干も地支も、生年月日と生まれた時間から出せます。無料で命式を出せるツールで四柱を表示してから、この表を引くのが近道です。
陽干の病は、ほかの五行が生まれる場所
表を見ると、陽干の病は寅・申・巳・亥です。この 4 つは、原典が「四長生」と呼ぶ地支で、いずれかの五行が生まれる場所に当たります。
例えば甲(木)の病は巳ですが、巳は金が生まれる地支です。自分の勢いが細る場所で、別の五行が芽を出しているのです。
弱まる勢いと、生まれる勢いが同じ場所に重なる。病という段階のイメージは、ここから来ています。四長生の考え方は、十二運の第 1 段階の記事で紹介しています。
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病と沐浴は、陰陽で入れ替わる
陰干の病は、子・卯・午・酉です。これは陽干にとっての沐浴の地支と同じ顔ぶれです。
逆に、甲の病である巳は、乙にとっては沐浴です。「弱い」段階と「揺れる」段階が、同じ地支で入れ替わっているのです。
同じ地支を分け合う沐浴の意味は、こちらの記事で紹介しています。
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柱ごとの読み方
| 柱 | 病があるときの読み方 |
|---|---|
| 年柱 | 静かな家庭で育つ。年長者に気を遣う子ども時代 |
| 月柱 | 社会では裏方や専門職に向く。気配りが仕事になる |
| 日柱 | 本人の性質が病そのもの。繊細で内省的、パートナーには理解を求める |
| 時柱 | 晩年は静かに内面へ向かう。後進を温かく見守る |
四柱推命では、日柱が病の人は、この性質が最も素直に出ます。ただし、柱ごとに場面や年代を当てるこの読み方は現代のもので、原典にはありません。
大運・流年での病
十二運は、10 年ごとの大運や 1 年ごとの流年にも巡ります。病の大運は、外へ広げる勢いを抑え、状態を点検し直す 10 年です。
原典推命堂では、この時期を優先することを一つ決め、予定に余白を作る期間として案内しています。広げるより整える運勢だと受け取れば十分です。
四柱推命の運勢は、一つの段階だけで吉凶が決まるものではありません。同じ病の大運でも、命式全体の強さで受け取り方が変わります。
今年の運勢
2027年は丁未(ひのとひつじ)の年です。年の干支が変わると、あなたの命式との組み合わせで運勢の流れも変わります。
2027年の運勢の読み方は、記事を準備中です。公開したらここからご案内します。

原典『淵海子平』は病気を十二運ではなく五行で論じた
四柱推命の原典『淵海子平』には、十二運の段階ごとに詩訣(しけつ)という短い詩が付いています。ただし病だけを詠んだ詩訣はありません。衰・病・死の 3 段階が、一つの詩訣にまとめられています。1首目は、納音(干支の組み合わせで決まる五行)で見た衰・病・死が重なる場合を述べたものです。
その詩訣には、3 段階がすべてそろった場合の厳しい言葉も並びます。ただしそれは当時の価値観による断定で、現代の鑑定では使いません。
では、原典は体の不調をどこで論じているのか。巻三に「論疾病」という、病気を論じる章があります。
五行干支の太旺・不及は倶に病む
漢文原文
夫疾病者,乃精神氣血之所主,各有感傷;內曰『臟腑』,外曰『肢體』。 八字干支,五行生尅之義,取傷重者而斷之;五行干支太旺、不及俱病。
書き下し文
夫れ疾病とは、乃ち精神気血の主る所にして、各々感傷有り。内を臓腑と曰ひ、外を肢体と曰ふ。
八字の干支、五行生剋の義、傷の重き者を取りて之を断ず。五行干支太旺・不及は倶に病む。
現代語訳
病気とは精神・気・血が受け持つもので、それぞれに傷みがある。内側を臓腑、外側を肢体という。
八字の干支について、五行の生剋の理から、傷みの重いものを取って判断する。五行が強すぎても足りなくても、どちらも病む。
鍵は「太旺・不及は倶に病む」、五行が強すぎても足りなくても、という言葉です。原典は体のことを、五行の釣り合いという別の物差しで論じていました。
この章に、十二運の病の段階は出てきません。十二運の病と原典の病気論は、はじめから別のものです。
ポイント
原典は、病が一つあることを特に悪く書いてはいません。厳しい言葉が出てくるのは、衰・病・死が重なった場面だけです。
同じ「病」の字でも、3 つは別物
原典には「病」の字が、十二運とは別の場所にも出てきます。混同しやすいので、表で分けておきます。
| 名前 | 何を表すか |
|---|---|
| 十二運の病 | 日干の勢いの第 7 段階。勢いが弱く、内向きという意味 |
| 病符 | 1 年ごとの運に付く神殺(吉凶の星)の名前。原典推命堂では扱っていません |
| 論疾病 | 原典で体の不調を論じる章。五行の強弱で見る、十二運とは別の考え方 |
十二運の病と、体の不調を論じる章は、まったく別の体系です。ですから命式に病があるから病気になる、という読み方は原典にありません。体調のことは、占いではなく医療に相談してください。
印綬や正官と組むときの病
原典は病を、ほかの星との組み合わせで、その星の勢いを表す言葉としても使います。巻三では、ある星が衰・病・死・絶などの位置にあれば、その星の力が弱いと並べて書いています。
現代の四柱推命では、印綬・正官・偏官などと病の組み合わせがよく紹介されます。例えば印綬との組み合わせは学びを深める力とされます。
正官や偏官との組み合わせは、責任を細やかに果たす性質とされます。その発想の元は原典の使い方ですが、組み合わせの一覧表は原典にはありません。

原典と現代の病、ここが違う
違いは 3 つです。名前の受け取り方、人物像、評価。
① 名前:「病」は勢いの名前のまま
原典の病は、日干やほかの星の勢いが弱いことを示す言葉でした。原典で体の不調を扱うのは、先ほどの別の章です。
原典推命堂もこれに従い、名前だけで体のことを占う読み方は取りません。
② 人物像:「繊細・思いやり」は現代の言葉
原典に「病の人は繊細」とは書かれていません。現代の流派が、病床で内面に向かう人というたとえから、この人物像を引き出しました。
たとえを性格に広げた分、原典よりも前向きな読み方になっています。
③ 評価:単独では悪く書かれていない
原典が厳しく書くのは、衰・病・死が重なった場合だけです。病一つについては、特に悪く書いていません。
原典推命堂もこれに従い、病を凶の星とは決めず、命式全体の中で運勢を見ます。
一つ前の段階の衰と、次の段階の死も、あわせて読むと流れがつかめます。
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まとめ
病は、外へ向かう力が静まり、内側の感受性が豊かになる段階です。名前は怖くても、病気の予告ではありません。
次にやることは一つです。自分の命式を出して、日干と 4 つの地支を確かめましょう。四柱推命の十二運で病がどの柱にあるかを見れば、繊細さが生きる場面が見えてきます。