本文へスキップ
原典推命堂原典をひもとく、四柱推命の読みもの
読みもの 記事

GENTEN SUIMEIDO JOURNAL

四柱推命の月柱とは?意味と読み方、月柱でわかる仕事や社会での顔

紅葉と山々を描いた淡彩の東洋画

月柱とは

月柱(げっちゅう)とは、四柱推命の命式に並ぶ4本の柱のうち、生まれた月の干支2文字を指します。上の字が月干(げっかん)、下の字が月支(げっし)です。命式では、年柱の隣の2本目に置かれます。

四柱推命では、4本の柱を一本の植物に例えます。年柱が根、月柱が苗、日柱が花、時柱が果実です。

苗は、地上に初めて顔を出した姿です。その人が世の中にどう芽を出し、どう伸びていくかを映す柱とされます。

まずここだけ

月柱=生まれた月の干支=命式の要。四柱推命の鑑定では、主人公の日干(日柱の上の字)の次に重く見られるのが月柱です。

原典『淵海子平』は、この柱を「提綱(ていこう)」と呼びました。網を引き上げるための太い綱のことです。ここを引けば命式全体が動く、という意味の名前です。

4本の柱の全体像は、こちらの記事で詳しく紹介しています。

あわせて読みたい
筆で漢字を書くイメージ(四柱推命とは)
四柱推命とは?生年月日から何がわかるのか、900年前の原典が語る仕組みをやさしく解説

四柱推命とは 四柱推命とは、生年月日と生まれた時間を暦の文字(干支)に置き換え、そこに並ぶ8つの文字の関係から、その人の性質と運勢の流れを読む占いです。中国で生まれ、日本でも長く親しまれてきた占いで、 ...

続きを見る

筆で漢字を書く人の手

月柱でわかること

四柱推命の4本の柱は、受け持つ場面と人生の時期がそれぞれ違います。年柱は育った背景、日柱は自分と配偶者、時柱は子どもや晩年。そして月柱は、あなたが世に出てから見せる顔です。

現代の四柱推命で月柱から見るものは、主に次の4つです。

仕事と社会での顔

月柱は、仕事や職場での振る舞い、世間での立ち位置を映すとされます。家の外で、人からどう見られやすいかを表す柱です。

通変星(十神)とは、日干から見た他の文字との関係を10種に分けたものです。たとえば月柱の通変星が正官なら、決まりを守って信頼を積む仕事ぶりと見る例があります。

才能の中心と向いている仕事

月支の中に隠れた天干(蔵干)から出す通変星は、その人の才能の中心を示すとされます。どんな仕事で力を発揮しやすいか、適職を考える手がかりになる部分です。たとえば食神なら、好きなことを形にする仕事に向くと見る例があります。

命式のタイプを「食神格」「正官格」のように呼ぶことがあります。このタイプ名も、月柱から取るものです。

働き盛りの時期

月柱は、人生の中盤、働き盛りの時期の運を受け持つとされます。何歳からを担当するかは流派で幅があり、20代〜50代ごろが目安とされます。年柱が受け持つ若いころの次、世の中で力をつけていく時期です。

親や家庭環境

月柱からは、親との関係や家庭環境を見ることもあります。年柱と重ねて、育ってきた環境の空気をつかみます。

実は原典では、この柱をまず「父母」の柱としていました。その話は後半で紹介します。

  • 仕事や職場での振る舞い、社会での顔
  • 才能の中心と、向いている仕事
  • 人生の中盤、働き盛りの時期の運
  • 親との関係、家庭環境

あなたの内面そのものは、日柱のほうに出ます。月柱が「外で見せる顔」なら、日柱は「素顔」です。日柱の読み方は、こちらの記事でどうぞ。

あわせて読みたい
陰陽の太極図(日柱で見る性格)
四柱推命の日柱とは?調べ方と、日柱でわかる性格・相性をやさしく解説

日柱とは 日柱(にっちゅう)とは、生まれた日の干支2文字のことです。 四柱推命では、生年月日と生まれた時間を年・月・日・時の4本の柱に置き換えます。その一覧表が命式です。日柱は命式の3本目にあたります ...

続きを見る

青々とした田んぼと森の前に立つ白い鳥居

月柱が命式の要とされる理由

この柱がこれほど重く見られる理由は、単純です。月支が、その人の生まれた季節そのものだからです。

月支は春夏秋冬を表す

月支は、寅・卯・辰が春、巳・午・未が夏、申・酉・戌が秋、亥・子・丑が冬です。同じ甲(木の日干)でも、春の甲と冬の甲では別の木のように見ます。

春の木は芽吹いて勢いがあり、冬の木は寒さの中でじっと力をためています。どの時季に芽を出したかで、主人公の強さが大きく変わるのです。

五行の強弱が月柱で決まる

四柱推命の文字には、五行(木・火・土・金・水の5つの性質)が割り振られています。春は木、夏は火というように、時季ごとに勢いを持つ性質が入れ替わります。

日干と同じ性質が勢いを持つ月なら、主人公は強いと見ます。命式全体の力関係を測るとき、最も重い材料が月支です。

月支の蔵干が性質を深くする

地支の内側には、蔵干と呼ばれる隠れた天干が入っています。月支に隠れた天干は、その時季の中身を表します。

どれが表に出ているかで、その人の性質や才能の向きが細かく分かれます。仕組みは、こちらの記事で詳しく紹介しています。

あわせて読みたい
十二支の動物を彫った伝統的な石の印章が並ぶ様子
四柱推命の蔵干とは?地支に隠れた天干の意味と一覧、見方をやさしく解説

四柱推命の蔵干とは 四柱推命の蔵干(ぞうかん)とは、地支の中に隠れている天干のことです。命式の下の段に並ぶ十二支は、それぞれ1〜3個の十干を「中身」として持っています。命式を出したとき、十二支の下に小 ...

続きを見る

月の切り替わりは1日ではなく節入り

ここに一つ注意があります。四柱推命の月は、暦の1日ではなく節入りで切り替わります。節入りとは、立春や啓蟄など、季節の区切りとなる日のことです。

たとえば寅の月は、立春(2月4日ごろ)から始まります。そのため月の初めごろの誕生日だと、前の月の干支が入ることがあります。境目の決まりは、こちらの記事でどうぞ。

あわせて読みたい
早春に咲く紅梅の枝
四柱推命の節入りとは?1月生まれは前年生まれ?立春で年が変わる理由

四柱推命の節入りとは 節入り(せついり)とは、二十四節気のうち「節」にあたる日の、その節が始まる瞬間のことです。四柱推命では、この節入りを境に月の干支が切り替わります。カレンダーの1日ではありません。 ...

続きを見る

10年ごとの運の出発点にもなる

四柱推命には、10年ごとに巡る大運という運の流れがあります。この大運も、月柱の干支を起点に、順番に進めたり戻したりして出します。

つまり月柱は、生まれ持った命式の要であると同時に、その後の運の出発点でもあります。日柱や時柱にはない、月柱ならではの役目です。

やってみると早い

月柱は節入りの日付に加え、上の字(月干)も年干から割り出す必要があります。無料で命式を出せるツールで、4本の柱をまとめて眺めてみるのが近道です。

開かれた古い漢籍の法帖

原典『淵海子平』が語る月柱

四柱推命の原典『淵海子平』は、4本の柱に役割を振り分けています。日を主人公、年を土台、そして月を「提綱」としました。

原典『淵海子平』巻一「論日為主」(YHE-J1-067)

日を主、年を本、月を提綱、時を輔佐とする

漢文原文

以日為主,年為本,月為提綱,時為輔佐。以日為主,大要看日加臨於甚度,或身旺,或身弱。又看地支有何格局,金木水火土之數,後看月令中金木水火土何者旺。

書き下し文

日を以て主と為し、年を本と為し、月を提綱と為し、時を輔佐と為す。日を以て主と為し、大要は日の甚度に加臨するを看、或いは身旺、或いは身弱。又た地支に何の格局有るか、金木水火土の数を看、後に月令の中に金木水火土何者か旺ずるを看る。

現代語訳

日を主人公、年を土台、月を要、時を補佐とする。日を主人公として、大事なのは日がどの段階に臨んでいるか、身旺か身弱かを見ること。また地支にどんな格局があるか、五行の数を見て、そのあとで月令の中で五行のどれが旺じているかを見る。

月令(げつれい)とは月支のことです。原典は、月支の中でどの五行が勢いを持つかを見よと書いています。先ほどの季節の話は、この一文が出発点です。

月柱に良い星があれば聡明

同じ巻の「論月令」には、月柱の星についての一節もあります。

原典『淵海子平』巻一「論月令」(YHE-J1-068)

月に官星・印綬を帯びれば聡明

漢文原文

月為提綱,帶官星印綬則慷慨聰明,見識高人。(中略)假令月令有用神,得父母力。

書き下し文

月を提綱と為し、官星・印綬を帯ぶれば則ち慷慨聡明にして、見識人に高し。(中略)仮令へば月令に用神有れば、父母の力を得。

現代語訳

月は要であり、そこに官星や印綬があれば、気前がよく聡明で、見識が人より高い。(中略)月令に用神があれば父母の助けを得る。

官星・印綬は、通変星の正官や印綬のことです。原典は年柱の良い星を「若いうちの恵み」として書きました。一方で月柱の良い星は、聡明さや見識という本人の資質として書いています。

月柱が、年柱よりも本人に近い柱だという感覚は、900年前の原典にもすでにあったのです。

要だが、全部ではない

面白いのは、同じ「論日為主」の結びです。原典は「命を論じる者は月令だけにこだわってはいけない」という趣旨で釘を刺しています。

要と呼んで最も重く扱いながら、それだけで判断するなと書く。要ではあっても全部ではない、という原典らしい慎重さです。

根にあたる年柱、果実にあたる時柱の話は、それぞれこちらの記事でどうぞ。

あわせて読みたい
虎などの動物を描いた中国の水墨画と書画が並ぶ様子
四柱推命の年柱とは?意味と調べ方、年柱でわかる家系や若いころの傾向

年柱とは 年柱(ねんちゅう)とは、四柱推命の命式に並ぶ4本の柱のうち、生まれた年の干支2文字を指します。上の字が年干(ねんかん)、下の字が年支(ねんし)です。年支は、世間で「えと」と呼ぶ十二支そのもの ...

続きを見る

あわせて読みたい
枝に実った二つの熟した柿
四柱推命の時柱とは?意味と、生まれた時間がわからないときの見方

時柱とは 時柱(じちゅう)とは、四柱推命の命式に並ぶ4本の柱のうち、生まれた時刻の干支2文字を指します。上の字が時干(じかん)、下の字が時支(じし)です。命式を表にすると、時柱は一番左(縦書きなら一番 ...

続きを見る

緑に囲まれた参道の石灯籠

原典と現代の月柱、ここが違う

結論から言うと、月柱を命式の要とする点は、原典と現代で変わりません。違いは、月柱で「何を見るか」の中身にあります。

「父母」から「社会・仕事」へ

原典の巻一「詳解定真論」は、月を父母の柱としています。同じ篇の別の箇所では月を兄弟とする例もあり、原典の中でも続柄は一つに決まっていません。原典推命堂では、続柄より家庭環境や社会での顔として月柱を見ています。

「月柱=仕事」「年齢域」は原典にはありません

「月柱=仕事運」「20代〜50代」という区切りは、原典にはありません。根・苗・花・果のたとえを、人生の時間に並べ直した現代の読み方です。原典推命堂では年齢域を目安にとどめ、月柱の本来の役目は、日干の強さを測ることと考えています。

「聡明」は今の言葉に置き換える

原典の「慷慨聡明、見識高人」は、科挙(官僚登用試験)の時代の言葉です。現代では「筋が通っている」「視野が広い」くらいに受け止めるのが自然です。

土から伸びる若い芽

まとめ

月柱は、生まれた季節を映す命式の要です。社会での顔や仕事の向き不向きも、この季節から読み解かれていきます。

次にすることは、自分の月柱と、生まれた季節を確かめること。月の初めに生まれた方は、節入りの前か後かも見てください。自分の命式で確かめたい方は、無料鑑定で4本の柱をまとめて出してみてください。


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA