- 地支が季節の始まり・盛り・終わりのどこにあるか
- 地支に隠れた蔵干が、混じりけのないものか、混ざっているものか
- 十二運や三合が、なぜその並びになっているか
GENTEN SUIMEIDO JOURNAL
四柱推命の四生・四旺・四庫とは?十二支を3つに分ける見方と命式での意味
四生・四旺・四庫とは
四生(しせい)・四旺(しおう)・四庫(しこ)とは、十二支を3つのグループに分ける四柱推命の見方です。寅申巳亥が四生、子午卯酉が四旺、辰戌丑未が四庫。どのグループも4つの地支でできています。
| グループ | 地支 | 季節での位置 | ひとことで |
|---|---|---|---|
| 四生 | 寅・申・巳・亥 | 各季節の始まりの月 | 始まり |
| 四旺 | 子・午・卯・酉 | 各季節の真ん中の月 | 盛り |
| 四庫 | 辰・戌・丑・未 | 各季節の終わりの月 | しまい込み |
四柱推命の十二支は、動物の記号である前に一年を12に区切った季節の文字です。春なら寅で始まり、卯で盛りを迎え、辰で次の夏へ渡します。
始まり・盛り・しまいの三拍子が、四季それぞれで繰り返される。これを横に束ねたものが、この3つのグループです。
まずここだけ
四生は「始まりの支」、四旺は「盛りの支」、四庫は「蔵(くら)の支」。この3語を覚えておけば、この先の話はすっと入ってきます。命式の全体像は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
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十二支それぞれの意味は、こちらの記事でどうぞ。
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四生・四旺・四庫でわかること
この3つの分け方を知ると、命式の下の段に並ぶ4つの地支が、季節のどの場面にあるかが一目でわかります。わかることは、大きく次の3つです。
地支の中身の混ざり具合
地支には、蔵干(ぞうかん)という隠れた天干が入っています。四旺の中身は1〜2個で、ほぼ混じりけがありません。一方で四生と四庫は2〜3個の蔵干を持ち、気が混ざっています。
四柱推命の理屈が見通せる
十二運の長生・帝旺・墓や、三合という結びつきは、この3グループの上に組み立てられています。一つずつ丸暗記するより、三拍子の地図を先に持つほうがずっと覚えやすくなります。
命式の地支の偏り
自分の命式の4つの地支を、3グループに振り分けてみるのも一つの楽しみ方です。ただしグループの偏りから性格を決める一覧は、原典『淵海子平』にはありません。原典推命堂も、この分類そのものに吉凶をつけず、地支の位置づけとして扱います。
蔵干の中身は、こちらの記事で一覧にしています。
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四生・四旺・四庫、それぞれの性質
四生(寅申巳亥)— 始まりの支
寅・申・巳・亥は、四季それぞれの最初の月です。寅は立春、巳は立夏、申は立秋、亥は立冬から始まります。
十二運で見ると、四生は陽干(甲・丙・庚・壬)が長生を迎える場所です。長生とは、十二運で生まれて勢いよく伸び始める段階のことです。甲は亥、丙は寅、庚は巳、壬は申が長生の場所です。
面白いのは蔵干です。たとえば亥の中には甲が隠れていて、これは亥で長生を迎える天干です。
五行でいえば、冬の水の亥の中に、春の木である甲が眠っているという見立てです。四生の支には、次の季節の芽がすでに宿っています。
長生については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
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四旺(子午卯酉)— 盛りの支
子・午・卯・酉は、四季それぞれの真ん中の月です。冬至・夏至・春分・秋分を含む月で、方角では真北・真南・真東・真西にあたります。
十二運では、水・火・木・金の陽干が帝旺を迎える場所です。帝旺は勢いが頂点に達した段階を指します。五行がいちばん濃く、蔵干もほぼ一色です。
四庫(辰戌丑未)— 蔵の支
辰・戌・丑・未は、四季それぞれの終わりの月で、五行はどれも土です。季節の変わり目にあたり、この時季を土用と呼びます。
十二運では、陽干が墓を迎える場所です。墓は不吉な意味ではなく、力をしまい込んで蓄える段階のことです。辰は水、戌は火、丑は金、未は木の五行をしまう墓庫(ぼこ)、つまり蔵です。
3グループは三合でひとつにつながる
三合は、四生・四旺・四庫から1支ずつ取った組み合わせです。
| 三合 | 四生 | 四旺 | 四庫 |
|---|---|---|---|
| 水局 | 申 | 子 | 辰 |
| 木局 | 亥 | 卯 | 未 |
| 火局 | 寅 | 午 | 戌 |
| 金局 | 巳 | 酉 | 丑 |
申子辰なら、申で水が生まれ、子で盛り、辰でしまわれます。長生・帝旺・墓の三拍子を一組にしたものが三合です。
三合の仕組みは、こちらの記事で詳しく紹介しています。
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十二運の12段階は、こちらの記事でまとめています。
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原典『淵海子平』が語る「雑気」と墓庫の鍵
四柱推命の原典『淵海子平』は、巻四「四言獨步」でこの分け方を使っています。寅申巳亥は「四生の局」、子午卯酉は「四敗の局」という呼び方です。辰戌丑未については、巻二に「論雜氣辰戌丑未」という専用の章まで立てています。
辰戌丑未が「雑気」と呼ばれる理由
原典はこの章で、辰戌丑未の4つを「雑気(ざっき)」と呼びます。辰は春と夏の境目にあたり、受ける気が一つに定まらないから、という説明です。季節の継ぎ目だから気が混じる、という直感的な名付けです。
原典はこれを「天地の正しくない気」とも書きます。ただし「悪い気」ではなく「純粋でない気」という意味です。四庫を悪い支のように受け取る必要はありません。
庫を開けるには鍵がいる
同じ章の続きには、四庫の読み方を決めた一節があります。蔵の中身は閉じ込められていて、鍵がなければ使えないという話です。
庫の中身は閉じている。開ける鍵は刑・沖・破・害
漢文原文
有如前說法,但庫中物皆閉藏,須待有以開其扃鑰,方言發福。所以開扃鑰者,何物也?乃刑衝破害耳,且如四柱中元有刑衝破害,復行此等運氣,則刑衝破害多反傷其福。大抵雜氣要財多,便是貴命。
書き下し文
前の説法の如き有るも、但だ庫中の物は皆閉じ蔵さる。須らく其の扃鑰を開く有るを待ちて、方に発福を言ふべし。扃鑰を開く所以の者は、何物ぞや。乃ち刑衝破害のみ。且つ如し四柱の中に元より刑衝破害有りて、復た此等の運気に行かば、則ち刑衝破害多くして反りて其の福を傷る。大抵、雑気は財の多きを要す、便ち是れ貴命なり。
現代語訳
先に述べたとおりだが、庫の中のものはみな閉じ込められている。その錠前を開けるものがあって初めて、福が開くと言える。その錠前を開けるものとは何か。刑・沖・破・害である。もし四柱にもともと刑沖破害があって、さらにそういう運に進めば、刑沖破害が多くなり、かえってその福を損なう。おおむね雑気は財が多いことを要し、それが貴い命である。
鍵にあたるのは、地支どうしがぶつかる刑・沖・破・害です。蔵に大事な星が入っていても、閉じたままでは働かない、という考え方です。訳の最後にある財は、お金にまつわる星のことです。
さらに原典は、鍵が多すぎるとかえって福を損なうと、節度まで書いています。開けるための力も、重なれば壊す力になる。900年前の本らしい、釣り合いを重んじる見方です。
しかも四庫の中では、辰と戌、丑と未がそれぞれ沖の関係です。蔵を開ける鍵が、同じグループの中に用意されている格好です。
小話なぜ土だけが4つの支に散らばっているのでしょうか。原典は巻一「論生旺」で、五行に72日ずつ配る計算を示しています。
土は四季の終わりに18日ずつ置かれ、4回で72日。木・火・金・水も72日ずつで、合わせて一年の360日です。これが今に伝わる土用の考え方で、原典はこの配り方を「良い方法」と評しています。

原典と現代の四生・四旺・四庫、ここが違う
「四旺」を原典は「四敗」とも呼ぶ
この記事では子午卯酉を「四旺」と呼んできました。原典は同じ4支を「四敗の局」とも呼んでいます。陽干から見ると、子午卯酉は十二運の沐浴(別名「敗」)の位置でもあるからです。
最も盛んな支は、最も揺れやすい支でもある。原典は強さと不安定さを同じ場所に見ていました。ただし「四敗だから失敗が多い」という読み方は、原典にはありません。
「庫が開く年」をどう見るか
現代には「沖の年に墓庫が開き、財が出る」という読み方があります。原典の巻二「論雜氣辰戌丑未」は、たしかに刑沖を鍵と書いています。同時に「多ければかえって福を損なう」とも明言しています。
原典推命堂は、庫が開くことだけを取り出して転機と決めつけず、命式全体の釣り合いで見ます。
蔵干の顔ぶれは表によって違う
四柱推命の本やサイトを見比べると、特に四旺(子午卯酉)の蔵干の数が表によって違います。原典自身が複数の歌と表を載せており、どれが正かを決めていません。原典推命堂は、巻一の「地支藏遁歌」に沿った蔵干表を使っています。
実際に自分の命式で確かめたい方は、無料鑑定で4つの地支がどのグループかを眺めてみてください。

まとめ
命式の下の段の4文字は、季節のどの場面で生まれたかを刻んだ印です。
次にすることは一つです。自分の4つの地支を、始まり・盛り・蔵のどれかに振り分けてみること。蔵の支があれば、そこに何がしまわれているかを蔵干で確かめてみてください。