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原典推命堂原典をひもとく、四柱推命の読みもの
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GENTEN SUIMEIDO JOURNAL

四柱推命の胎元とは?生まれる前の「五本目の柱」の出し方と読み方を解説

夜空の月と並んで灯る赤い提灯

四柱推命の胎元とは

胎元(たいげん/胎月とも)とは、母親のお腹に宿った月を表す干支です。四柱推命は、生まれた年・月・日・時の4本の柱で命式を作ります。胎元は、その前に置かれる「五本目の柱」です。

出し方はとても単純です。生まれた月の干支(月柱)から、天干を1つ、地支を3つ進めるだけ。たとえば己巳(つちのとみ)の月に生まれた人なら、胎元は庚申(かのえさる)です。

胎元は、四柱推命の中でも知る人ぞ知るマニア向けの項目です。命式表に載せる鑑定もあれば、まったく使わない鑑定もあります。四柱の基本から知りたい方は、先にこちらの記事をどうぞ。

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注意

胎元と、十二運の「胎」は別物です。

十二運の胎は、日干から見た勢いを12段階で表したうちの一つです。名前が似ているだけで、出し方も意味も違います。

十二運の胎について知りたい方は、こちらの記事で詳しく紹介しています。

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胎元でわかること

この柱が表すのは、生まれる前から備わっていた素地です。四柱が「生まれた瞬間」を写すのに対し、その手前の時間を写す柱と考えられています。人生の始まりより、さらに一歩前の話です。

現代の鑑定でよく見るところ

現代の四柱推命の解説で、この柱から見るのはおおむね次のようなところです。

  • 生まれ持った性質の、さらに奥にある素地
  • 表にはあまり出てこない、隠れた持ち味
  • 命式に足りない五行を、胎元が補っているかどうか

たとえば命式に水の五行が一つもない人がいるとします。胎元に水があれば、その不足を内側で支えていると見る流派があります。

通変星に置き換える読み方

もう一つは、胎元の天干を、日干から見た通変星(十神)に置き換える方法です。通変星とは、日干と他の文字との関係を10種類に分けた呼び名のことです。

たとえば日干が甲で、胎元が庚申なら、庚は甲から見て偏官にあたります。この場合、偏官の持ち味が、表に出にくい性質として奥に控えていると見ます。日柱や月柱で読んだ人柄に、もう一枚の層を重ねるような使い方です。

原典ではどう扱っているか

ただし、こうした読み方は原典『淵海子平』にはありません。原典は出し方をていねいに書く一方で、何を表すかはほとんど書いていないのです。原典推命堂では、胎元は命式の読みを補う参考にとどめ、鑑定の主軸は四柱に置いています。

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胎元の出し方

胎元は、月柱さえ分かれば暗算で出せます。手順は次の3つです。

  1. 自分の月柱(生まれた月の干支)を確かめる
  2. 天干を十干の順に1つ進める
  3. 地支を十二支の順に3つ進める

早見の例

生まれた月の干支胎元
甲子乙卯
丙寅丁巳
己巳庚申
辛未壬戌
壬申癸亥

甲子の月なら、天干の甲を1つ進めて乙、地支の子を3つ進めて卯。合わせて乙卯です。十干も十二支も、最後まで行ったら最初に戻って数えます。

戻り方でつまずきやすいのは、年末に近い地支です。たとえば戌の月なら、亥・子・丑と数えて丑。癸の天干なら、次は最初の甲に戻ります。

なぜ「1つと3つ」なのか

原典は理由を書いていませんが、土台は妊娠期間をおよそ10か月とみる考え方です。生まれた月を10か月目と数えると、宿った1か月目は9つ前の月にあたります。

月の干支は、1か月ごとに天干も地支も1つずつ進みます。天干は10で一巡するので、9つ戻るのは1つ進むのと同じ。地支は12で一巡するため、9つ戻るのは3つ進むのと同じです。

面白いのは陰陽です。

天干を1つ、地支を3つ動かすと、どちらも陰陽が入れ替わります。そのため、胎元は、どの月でも月柱と陰陽が反対です。己巳(陰)の月なら、庚申(陽)という具合です。

月柱は節入りで確かめる

注意したいのは、元になる月柱の出し方です。四柱推命の月は、暦の1日ではなく節入り(季節の区切りの日)で切り替わります。月の初めに生まれた方は、月柱を取り違えると、五本目の柱もずれてしまいます。

月柱そのものの意味は、こちらの記事で詳しく紹介しています。

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原典『淵海子平』が書いた胎元の出し方

この柱の出し方は、原典『淵海子平』の巻一に「論起胎法」という短い章として載っています。己巳の月を例に、数え方まで具体的に書いた章です。

原典『淵海子平』巻一「論起胎法」(YHE-J1-022)

胎元は受胎の月。命を精しく見る者は、この例を用いないわけにはいかない

漢文原文

胎元,受胎之月也。子平有曰:先推胎息之由,次斷變通之理,精命者不可不用此例也。推法但從本生月前四位是也。其法如己巳月,則前申上是胎,卻數退回一位,於未上將生月天干己字,喚起己未,數至庚申,乃是受胎之月也。餘皆仿此。

書き下し文

胎元は、受胎の月なり。子平に曰く有り、先づ胎息の由を推し、次いで変通の理を断ず、命を精しくする者は此の例を用ひざるべからず、と。推法は但だ本生月より前四位、是れなり。其の法、己巳の月の如きは、則ち前の申の上是れ胎なり。却って数へて一位を退回し、未の上に於て生月の天干己の字を将て、己未と喚び起こし、数へて庚申に至る。乃ち是れ受胎の月なり。余は皆な此に倣ふ。

現代語訳

胎元とは、胎に宿った月のことである。子平(の法)にこうある — まず胎息の成り立ちを推し、次に変通の道理を判断する。命を精しく見ようとする者は、この例を用いないわけにはいかない、と。出し方は、生まれた月から前へ四つ目である。たとえば己巳の月なら、その先の申が胎にあたる。そこで一つ戻して、未の上に生まれ月の天干である己を置いて「己未」と呼び起こし、数えて庚申に至る。これが胎に宿った月である。ほかもすべてこれにならう。

目を引くのは、冒頭の「命を精しく見る者は、この例を用いないわけにはいかない」という強い言い方です。原典はこの柱を、命式を詳しく見るための欠かせない手順として勧めています。

原典には胎元の仲間がいる

引用にある「胎息」と「変通」(変と通)も、同じく四柱の外に足す柱です。原典は起胎法のすぐ後に、胎息・変・通という三つの出し方を並べています。

原典の時点で、四柱推命には「五本目」以上の柱がいくつもありました。巻五の詩には「日・月・時・胎」と並べる句もあり、胎元が判断の材料に数えられていたことが分かります。

胎息は、日柱と結びつく文字から作る柱です。甲子の日に生まれた人なら、甲と結びつく己、子と結びつく丑を合わせて己丑。原典は、年・月・時の柱にその文字があれば取る、と書いています。

変は、同じ作り方を時柱で行う柱です。丙寅の時なら、丙と結びつく辛、寅と結びつく亥を合わせて辛亥です。原典はこちらについて、文字が命式になくても「あるものとして呼び込んでよい」と書いています。

通は、月柱と時柱の地支から、互いに通じ合う地支を求める柱です。どれも、四柱推命が目に見えない文字まで扱う占いだったことを物語っています。

胎元は「五行が絶するところ」

原典の喜忌篇には、「五行が絶するところ、それが胎元である」という一句もあります。生まれた日、つまり日柱がこれに出会うことを「受気(じゅき)」と呼びます。

「絶」は十二運で、勢いが尽きて次へ移る位置のことです。いのちが尽きるところが、次のいのちが宿るところでもある。人生を一本の線ではなく、めぐる輪として見る発想がこの一句の背景にあります。

十二運の12段階の流れは、こちらの記事で詳しく紹介しています。

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原典と現代の胎元、ここが違う

原典は「使え」と書き、現代は使わないことが多い

原典は必須の手順として勧めていますが、現代の鑑定では省かれることが少なくありません。四柱だけでも材料は十分にあり、五本目を足す必要が薄いからです。

命宮は『淵海子平』に出てこない

胎元と並べて紹介されることのある「命宮」という語は、原典『淵海子平』には出てきません。巻一「論起通法」に「卯上安命」(卯の上に命を置く)とあるだけで、命宮の出し方や読み方は書かれていません。二つをセットで扱う解説は、少なくともこの原典を根拠にしたものではありません。

「実際に宿った月」とは限らない

五本目の柱は暦の上の約束ごとで、実際の妊娠の時期とは別のものです。妊娠期間は人によって違うため、そのまま「お腹に宿った日付」と受け取らないほうが安心です。

実際の出産は、予定より早いことも遅いこともあります。暦の計算は、そうした一人ひとりの違いを数えに入れていません。あくまで命式を読むための、決まった手順の一つです。

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まとめ

胎元は、月柱から天干を1つ、地支を3つ進めて出す「五本目の柱」です。原典は出し方をはっきり書きましたが、読み方はほとんど残していません。十二運の胎とは別物だという点も、覚えておくと混乱しません。

次にすることは、自分の月柱を確かめて、五本目の柱を暗算してみることです。月柱と陰陽が反対になっているかも、あわせて見てみてください。自分の命式で確かめたい方は、無料鑑定で4本の柱を出してから試してみてください。


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