- 争わずに収める:敵を作らず、話をまとめる側に回りやすい
- こじれにくい:困りごとが、小さいうちに片付きやすい
- 誠実さで評価される:派手さより、積み重ねた信用が土台になる
GENTEN SUIMEIDO JOURNAL
四柱推命の月徳貴人とは?月の徳の星の意味と調べ方、月徳合まで原典から
月徳貴人とは
月徳貴人(げっとくきじん)とは、生まれ月から出す「月の徳」の星で、難を和らげるとされる吉星です。四柱推命の特殊星(神殺)の一つで、天徳の星と対をなす星です。
月徳貴人になるのは、丙・壬・甲・庚の4文字だけです。どれも陽の天干で、地支は一つも使いません。四柱推命の吉星の中でも、かなり変わった顔ぶれの星です。
「月徳」は、もとは中国の暦注(暦に書き込む吉凶の注記)の言葉です。その月に天地の徳がどこへ下りているかを示しました。四柱推命では、生まれた月の徳を表す十干を見る星になりました。
丙・壬・甲・庚の4文字の星天徳貴人と並ぶ「天月徳」
月徳貴人は、天徳の星と合わせて「天月徳(てんげつとく)」と呼ばれます。原典『淵海子平』でも、二つはたいていセットで登場します。
ただし引き方はまったく違います。天徳のほうは月ごとに十干と十二支が入り混じる12文字の表で、月徳貴人は4文字だけです。天徳貴人は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
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月徳貴人が命式にあるとわかること
四柱推命では、月徳貴人がある人は穏やかで人に疎まれにくく、難が和らぎやすいとされます。何かを呼び込む星ではなく、角を取り、こじれを防ぐ星という位置づけです。
月徳貴人の人の持ち味
裏返すと、争いを避けるぶん、押すべき場面で引いてしまう面もあります。波風を立てないことが目的になりやすいので、譲れない一線は先に決めておくと安心です。
日干にある月徳貴人がいちばんとされる
月徳貴人は十干の星なので、年干・月干・日干・時干のどこにあるかを見ます。柱ごとの読み分けは現代の一般的な解釈ですが、日干だけは原典に句があります。
- 年干:家や生まれ育った環境の側に守りがある
- 月干:職場での調整役。まとめ役を任されやすい
- 日干:原典が「日に見えよ」と書いた位置。気質が穏やか
- 時干:年を重ねてからの暮らしや、次の世代との縁が穏やか
中でも原典は、月徳貴人が日干にあるのがよいと書いています。四柱推命で日干は、命式を読む起点になる文字です。
日干は命式の主人公、つまりあなた自身です。守りが自分の中にある形がいちばん、という発想です。
月干の月徳貴人は、社会での顔に表れやすい配置です。月柱の意味は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
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悪い形の角を取る星
原典の巻四には、ある組み合わせを救う句があります。正官と七殺が入り混じる形でも、天徳・月徳に出会えば地位が上がるという趣旨です。正官と七殺の同居は、方向が定まらず迷いやすい形として原典が警戒するものです。
つまり月徳貴人を含む二徳は、良いことを足す星ではなく、悪い形の角を取る星です。ただし「地位が上がる」は当時の出世観による言い方で、現代の鑑定で地位を断定することはしません。
月徳貴人がない命式
月徳貴人の候補は4文字しかないので、ない命式は珍しくありません。四柱推命では、星がないことにも過剰な意味を持たせません。
候補が少ないぶん、持っていないのは弱点ではなく、生まれ月の巡り合わせです。また、大運(10年ごとの運)や年の運で丙・壬・甲・庚が巡る時期もあります。

月徳貴人と月徳合の調べ方と早見表
月徳貴人の調べ方は、命式の月支から三合の局をたどるだけです。月支は節入りの日で切り替わる月の十二支で、寅の月は立春から始まります。
三合とは、4つずつ離れた3つの地支が組んで、一つの五行のまとまりをつくる関係です。寅・午・戌なら火、申・子・辰なら水のまとまりで、これを「局」と呼びます。
| 月支(生まれ月) | 三合 | 月徳 | 月徳合 |
|---|---|---|---|
| 寅・午・戌 | 火局 | 丙 | 辛 |
| 申・子・辰 | 水局 | 壬 | 丁 |
| 亥・卯・未 | 木局 | 甲 | 己 |
| 巳・酉・丑 | 金局 | 庚 | 乙 |
- 命式を出し、月柱の下の字(月支)を確かめる
- 月支が入る局から、月徳の1文字を引く
- 4つの柱の上の字(天干)に、その文字があれば成立
- 日干にあれば、原典がいちばん良いとする形
たとえば午の月(6月上旬〜)生まれなら、寅・午・戌の火局で、月徳は丙です。日干が丙の人は、原典がいちばん良いとする形にあたります。探すのはいつも上の字だけなので、天徳の星より調べやすいのも特徴です。
三合の仕組みは、こちらの記事で詳しく紹介しています。
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月徳は局の五行を代表する陽の干
丙は火、壬は水、甲は木、庚は金の、それぞれ陽の十干です。月徳貴人は、生まれ月の局の五行を代表する陽の干をそのまま取っています。
土の戊・己は、月徳貴人になりません。原典の月徳の表は、生まれ月を木・火・金・水の4つの局に分けて引くためです。四柱推命の神殺の中でも、理屈がいちばんすっきりしている星の一つです。
月徳合とは
月徳合は、月徳の文字と干合する相手の十干を取る星です。干合とは、甲と己、丙と辛のように、十干が2つずつ結びつく関係です。
丙の相手は辛、壬は丁、甲は己、庚は乙で、表のとおりです。現代の解説では、縁を通じて間接的に守られる星とされます。
まず命式を出してみる
月徳貴人を調べるには、4つの柱の天干がわかる命式が必要です。 当サイトの無料鑑定は、この表どおりに月徳貴人を表示します。月徳合は表示していないので、上の表で確かめてください。自分の命式で確かめたい方は無料鑑定でどうぞ。

原典『淵海子平』が書いた月徳貴人
上の表は、原典『淵海子平』巻一「論月德貴人」が出どころです。短い篇ですが、成立表のあとに、使い方の指示が二つ入っています。
月徳はやはり日干に見えるのがよい
漢文原文
寅午戌月在丙;申子辰月在壬;亥卯未月在甲;巳酉丑月在庚。 其法從寅上起,丙甲壬庚,逐日順數,周而復始,亦須在日上見之,更有福神助為吉。
書き下し文
寅午戌の月は丙に在り、申子辰の月は壬に在り、亥卯未の月は甲に在り、巳酉丑の月は庚に在り。其の法は寅の上より起こし、丙・甲・壬・庚、日を逐ひて順に数へ、周りて復た始まる。亦た須く日上に之を見るべし。更に福神の助け有らば吉と為す。
現代語訳
寅午戌の月に生まれた人の月徳は丙、申子辰の月なら壬、亥卯未の月なら甲、巳酉丑の月なら庚。引き方はこうだ。寅の上から起こして、丙・甲・壬・庚を日を追って順に数え、一巡したらまた最初に戻る。やはり日干のところに出ているのがよい。さらに福神の助けがあれば吉である。
寅から順に数える覚え方
原典は表のほかに、寅から丙・甲・壬・庚を順に配る数え方も添えています。原文は「日を逐ひて」と書いていて、何を1つずつ進めるのかははっきりしません。十二支の順に配ると、寅は丙、卯は甲、辰は壬、巳は庚、午でまた丙に戻ります。
4つずつ繰り返すと、結果は局ごとの表とぴったり一致します。表を覚えなくても、寅から指で数えれば引けるという工夫です。
「日上に見よ」と位置まで書いた星
一つめの指示は、「やはり日干に出ているのがよい」という位置の指定です。星の起例で、どの柱にあるとよいかまで書いた例は多くありません。天乙貴人も駅馬も、そこまでは書いていません。
二つめは、「さらに福神の助けがあれば吉」という一文です。福神はほかの吉星のことで、月徳ひとつで決め手にせず、組み合わせで見よという原典の姿勢が表れています。
吉星と凶星を含む特殊星の全体像は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
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原典と現代の月徳貴人、ここが違う
天徳との役割分担は原典にない
現代の四柱推命の解説には、「天徳は生まれ持った守り、月徳は後から得る守り」といった区別があります。原典は二つを「天月徳」とまとめて使い、役割の違いを説明していません。原典推命堂は区別を立てず、どちらも難を和らげるとされる古典の吉星として解説しています。
月徳合は篇があるのに意味がない
原典は巻一に「論月德合」という独立の篇を立てています。月徳貴人と同じく、生まれ月の地支から引く星です。
ところが中身は成立表だけで、意味は一言も書いていません。現代の「間接的な守り」という読み方は、後の時代の解釈です。
原典推命堂は、この合の星を無料鑑定に表示する星には入れず、追加の候補として記録しています。天徳には合の篇そのものがなく、二徳のうち「合」の篇を持つのは月徳だけです。

まとめ
月徳貴人は、生まれ月の三合から出す、丙・壬・甲・庚の4文字だけの星です。原典は、日干に出ているのがよいと位置まで書き残しています。
次にやることは、自分の命式の月支から局をたどり、4つの柱の上の字を見比べることです。日干に月徳があれば、原典がいちばん良いとする形です。