- 長生の 10 年:新しい流れが生まれ、ゆっくり育つ時期
- 帝旺の 10 年:積み重ねた力が満ち、前へ押し出しやすい時期
- 墓の 10 年:広げるより、得たものを整理して蓄える時期
- 絶の 10 年:古い流れが切れ、方向を切り替えやすい時期
GENTEN SUIMEIDO JOURNAL
四柱推命の大運と十二運とは?人生のどの10年が勢いの時期かを原典から読む
大運と十二運とは
大運(たいうん)とは、10 年ごとに切り替わる運の流れです。四柱推命では、生まれた瞬間の命式を一生変わらない設計図と見ます。大運は、その上を10 年単位で移り変わる環境に当たります。
この大運にも、十二運を当てることができます。日干(命式の中の「自分」を表す文字)から見る方法です。その 10 年が長生なのか、帝旺なのか、墓なのかを調べます。
並べてみると、どの 10 年に勢いがあり、どの 10 年が蓄える時期かが見えてきます。人生の運勢を、地図のように見渡せます。
先に結論
ただし、四柱推命の原典『淵海子平』は、「勢いの 10 年=良い 10 年」とは書いていません。むしろ逆のことを書いています。四柱推命でこの見方をするときの一番の注意点なので、この記事の後半で紹介します。
十二運そのものの仕組みは、こちらの記事でまとめています。
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大運の出し方(順行・逆行と立運)
大運は、月柱の干支を起点に、一つずつ進めたり戻したりして出します。月柱の次の干支が 1 本目、その次が 2 本目、という具合です。
進む向き:順行と逆行
原典の規定では、陽の年に生まれた男性と陰の年に生まれた女性は順行です。干支を先へ進めます。陰の年の男性と陽の年の女性は逆行で、干支を前へ戻します。
たとえば月柱が丙子の人なら、順行の大運は丁丑、戊寅と進みます。逆行なら乙亥、甲戌と戻ります。
同じ「順・逆」でも、十二運の陽干は順に、陰干は逆にたどる決まりとは別の話です。そちらはこちらの記事で紹介しています。
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始まる年齢:立運
大運が何歳から始まるかを立運(りつうん)と呼びます。原典は、生まれた日から節入り(暦の月の区切り)までの日数を数え、3 日を 1 歳に換算しました。
順行なら次の節入りまで、逆行なら前の節入りまでを数えます。30 日あれば 10 歳から、9 日なら 3 歳から大運が始まります。当サイトの無料鑑定も、性別を入れると、この 3 日=1 歳で立運を計算します。
立運より前の幼い時期について、原典は小運(しょううん)という 1 年ごとの運を別に立てています。ただし現代の四柱推命で使われることは多くありません。
節入りの日時が立運を左右する理由は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
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大運に十二運を当てる読み方
やり方は単純です。日干から見て、大運の地支(干支の下の文字)が十二運のどれに当たるかを表で引きます。命式の柱に十二運を当てるときと同じ引き方です。
大運の地支は一つずつ進むので、その十二運も輪に沿って一段ずつ動きます。陽干の人が順行なら、長生→沐浴→冠帯と輪を順に進みます。陰干の人が順行だと、逆に輪をたどります。
四柱推命の大運は 10 本ほど並べるのが一般的です。つまり一生のうちに、十二運の 12 段階のうち 10 段階ほどを通る計算です。
たとえば日干が甲の人の大運が丙寅なら、甲にとって寅は臨官です。戊辰なら、辰は衰に当たります。
日干別・勢いの支と、蓄える支
どの 10 年が勢いの時期かを見るには、長生・臨官・帝旺と墓の地支を押さえておくと早いです。表は原典の十二運の配当表から引いたものです。
| 日干 | 長生 | 臨官 | 帝旺 | 墓 |
|---|---|---|---|---|
| 甲 | 亥 | 寅 | 卯 | 未 |
| 乙 | 午 | 卯 | 寅 | 戌 |
| 丙・戊 | 寅 | 巳 | 午 | 戌 |
| 丁・己 | 酉 | 午 | 巳 | 丑 |
| 庚 | 巳 | 申 | 酉 | 丑 |
| 辛 | 子 | 酉 | 申 | 辰 |
| 壬 | 申 | 亥 | 子 | 辰 |
| 癸 | 卯 | 子 | 亥 | 未 |
大運の地支が自分の日干の臨官・帝旺に当たれば、勢いの 10 年です。墓に当たれば、力を内にしまって蓄える 10 年と見ます。
段階ごとの 10 年のイメージ
現代の四柱推命では、大運の十二運をおおよそ次のように説明します。
どれも運勢の良し悪しではなく、力の出方の違いです。頂点の段階の運勢については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
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同じ日干でも、勢いの時期は人それぞれ
大運は月柱から始まるので、同じ日干でも、勢いの 10 年が来る年齢は人によって違います。
甲の日・子の月に生まれた人で比べてみます。順行なら寅・卯の大運は2〜3 本目に来ます。逆行なら子→亥→戌と戻るので、卯・寅は9〜10 本目です。
「早咲き・遅咲き」という言い方は、この構造から出てきます。ただしこの言葉は現代の説明で、原典にはありません。
運の起点になる月柱の役割は、こちらの記事で紹介しています。
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先に命式を出すと早い
運の並びは、節入りまでの日数を数えるので手計算では大変です。無料で命式を出せるツールで大運の並びを表示させてから、上の表を引くのが近道です。

原典『淵海子平』は「強ければ衰える運がよい」と書いた
原典の「論大運」という篇は、まず「大運は地支を見る」と定めています。十二運は地支に当てるものなので、大運にもそのまま使えます。そのうえで、こう釘を刺します。
干旺んなれば宜しく衰運を行くべし
漢文原文
干旺宜行衰運,干弱宜旺運;正乃干弱則求氣旺之籍,有餘則不足之營,須要通變。
書き下し文
干旺んなれば宜しく衰運を行くべく、干弱ければ宜しく旺運なるべし。正に乃ち干弱ければ則ち気旺なるの籍を求め、余り有るは則ち不足の営なり。須らく通変を要すべし。
現代語訳
日干が旺じていれば衰の運を行くのがよく、日干が弱ければ旺の運がよい。まさに、日干が弱ければ気の盛んなよりどころを求め、余りがあれば足りないほうへ回す、ということである。融通をきかせることが肝心だ。
日干が強い人には衰える運がよく、弱い人には盛んな運がよい。余った力は足りない側へ回せ、という考え方です。もともと強い人に帝旺の 10 年が来れば、勢いが余ってしまいます。
四柱推命で運の良し悪しを決めるのは、十二運の札の強弱ではなく、足りないものが補われるかです。日干の強さの測り方は、こちらの記事で紹介しています。
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運通・運晦の詩訣も、十二運では語らない
原典の巻五には、運が開くときを詠んだ運通詩訣と、曇るときを詠んだ運晦詩訣が一対で置かれています。
運通詩訣は「貴人が少し引き立ての力を添えれば、近いうちに高位が期待できる」と詠みます。運晦詩訣は「事を進めようとしても成りにくく、そのうえ金がかかる」と始まります。
どちらにも十二運の段階名は出てきません。運の開き・曇りは、命式と運の星の組み合わせで語られています。

原典と現代の大運、ここが違う
違いは 3 つです。十二運の吉凶の扱い、流年との重ね方、節目の見方。
① 吉凶:原典は段階を吉凶に固定しない
現代の四柱推命の解説では、勢いの強い段階の 10 年を好調期として紹介することが多いです。原典にも、段階を吉と凶に振り分けた一覧が一つあります。
ただし原典はそれを「もう一つの方法」と断り、空亡なら吉と凶が逆転すると添えています。しかも病と胎は、どちらの側にも名前がありません。原典推命堂は、大運の十二運を吉凶の判定ではなく、力の出方の目安として使います。
② 重ね方:大運と流年の二層で見る
原典は、大運と、1 年ごとの運である流年を重ねて見ます。同じ篇に「大運は地支を見、その年は天干を見る」とあり、二つが喧嘩しないかを確かめます。
現代でも、10 年の流れを背景に、1 年の流年で細かく見るという読み方は同じです。たとえば帝旺の大運の中にも、墓の流年が巡ってくることがあります。
10 年の運勢と 1 年の運勢は、別々の速さで動きます。大運だけで今年の運勢を決めないのが、四柱推命の基本です。
今年の運勢
2027年は丁未(ひのとひつじ)の年です。年の干支が変わると、あなたの命式との組み合わせで運勢の流れも変わります。
2027年の運勢の読み方は、記事を準備中です。公開したらここからご案内します。
③ 節目:原典は「角を曲がる 10 年」を重く見る
原典は、大運の切り替わりを「接ぎ木と同じ」とたとえました。特に丑から寅、辰から巳のように方角の角を曲がる切り替わりを、節目の強い継ぎ目と見ています。
寅・卯・辰のように同じ方角の中を進むあいだは、気が連なっているので接木ではないとしました。十二運の段階とは別に、10 年の区切りの中にも特に大きな節目があるという見方です。
現代の解説で、この接木に触れるものは多くありません。

まとめ
大運の十二運は、人生のどの 10 年に勢いがあるかを見渡す地図です。ただし原典の言うとおり、勢いの 10 年が良い 10 年とは限りません。
次にやることは一つです。自分の命式で大運の並びを出し、日干から十二運を当ててみましょう。そのうえで、自分の日干が強いか弱いかと照らし合わせてみてください。