- 静かに長く続けられる
- 好きな分野を深く掘る
- 人の気持ちの揺れに敏感
- 裏返すと:考えすぎて動き出しが遅れやすい
GENTEN SUIMEIDO JOURNAL
丁卯(ひのとう)の性格と特徴|日柱が丁卯の人を四柱推命の原典から
丁卯とは
丁卯(ひのとう)とは、六十干支の4番目にあたる干支です。四柱推命で日柱が丁卯の人は、この2文字が自分自身を表します。
上の字は十干の丁(陰の火)、下の字は十二支の卯(木)です。丁はろうそくの灯、卯は春に葉を広げる草木にたとえられます。
ひとことで言えば、若葉の茂る庭に、一本の灯がともっている姿です。明るく照らすというより、手元を静かに照らす火です。
| 項目 | 丁卯の基本データ |
|---|---|
| 読み | ひのとう |
| 六十干支の順番 | 4番目(甲子から数えて) |
| 天干 | 丁(火・陰) |
| 地支 | 卯(木・陰) |
| 五行の関係 | 木が火を生む(地支が天干を助ける) |
| 日干丁から見た十二運 | 病 |
| 空亡(天中殺) | 戌・亥 |
| 日柱の特殊星 | なし |
五行で見ると、下の木が上の火を育てる形です。木は燃えて火を生むので、足元が自分を支えてくれる配置です。
陰陽で見ると、丁も卯も陰です。六十干支は陽の十干と陽の十二支、陰と陰だけが組むので、陰どうしは自然な並びです。
丁の日柱のなかで、足元の木に火を生んでもらえる形は丁卯だけです。
ところが十二運は「病」です。助けられているのに勢いは下り坂という、少しちぐはぐな組み合わせです。このずれこそが、丁卯という干支の読みどころです。
日柱そのものの意味は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
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丁卯の性格と持ち味
ここからは現代の一般的な読み方で、日柱が丁卯の人の性格を見ていきます。命式のほかの文字で濃淡は変わるので、傾向として受け取ってください。
灯を絶やさない持久力
丁の火は、派手に燃え上がるより長く灯り続ける火です。一度始めたことを、細く長く続けられる人とされます。
勢いより継続で成果を出すタイプです。周りが飽きたころに、まだ同じ火を守っています。
一点を深く照らす集中力
ろうそくは部屋全体ではなく、手元の一点を照らします。丁卯の人は、関心を持った分野を深く掘り下げる性格です。
卯の中に隠れた干(蔵干)は乙ひとつだけです。丁から見ると偏印という星で、独自の視点や専門の学びを表します。
人の痛みに気づくやさしさ
十二運のこの段階は、勢いが引いて内側に目が向く時期です。そのため、周りの小さな変化によく気づく性格とされます。
自分が無理をしてきた分、頑張りすぎている人のしんどさがわかる。四柱推命の現代の鑑定では、そんな聞き役の性格として語られます。
弱点は、体力と気力の配分です。細い火は、風が強いと揺れます。無理をせず、火を守る時間を持つのが丁卯の人らしい過ごし方です。

恋愛・仕事・相性での丁卯
恋愛:言葉より、そばにいる時間
丁卯の人の恋愛は、静かに温める型です。一目で燃え上がるより、時間をかけて相手を知っていきます。
気持ちを言葉にするのは少し苦手とされます。そのぶん、相手の変化に気づいて手を差し伸べるやさしさが出ます。
恋愛で気をつけたいのは、尽くしすぎて自分の火が細ることです。好きな相手ほど、自分の休む時間も大事にすると長続きします。
日支の卯は、パートナーを表す場所でもあります。春の草木のように、関係を少しずつ育てる恋愛が丁卯の人には合っています。
仕事:専門性で信頼を積む
四柱推命では、足元の偏印は人と違う角度から考える力を表します。研究・技術・職人仕事など、専門を磨く仕事で持ち味が出るとされます。
一方、目立つ役割を急に任されると、火が揺らぎがちです。得意分野を一つ決めて、そこで長く灯るのが丁卯の人の仕事の進め方です。
相性:光を奪う相手、火を守る相手
四柱推命の相性は、日柱どうしを並べて五行の助け合いを見ます。丁卯の人は、火を穏やかに支えてくれる相手と落ち着くとされます。
巻四の丁の詩には、丁は太陽(丙)に会うと光を奪われるという一句があります。強すぎる光の隣では、丁の良さが見えにくくなります。
もっとも、これは日柱1本で見た話です。実際の相性は、二人の命式の四つの柱をすべて並べて確かめます。
相性の見方全体は、こちらの記事で扱います。
「四柱推命で見る相性」(準備中)

丁卯の十二運「病」と特殊星・空亡
十二運は「病」、でも病気の話ではない
十二運とは、日干の勢いを人の一生の12段階にたとえたものです。丁卯は、丁から見た卯が「病」の段階にあたります。
病は、健康状態を表す言葉ではありません。盛りを過ぎて勢いが落ち着き、内側に向かう段階を指す名前です。
木が火を生むのに、なぜ病なのか。それは陰陽で回る向きが変わり、陰の干である丁は逆回りに十二運をたどるからです。
十二運の病の意味は、こちらの記事で詳しく扱っています。
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特殊星と空亡(天中殺)
丁卯の日柱には、四柱推命で日柱だけで決まる特殊星がありません。丁の日柱のうち、日貴という星に入るのは丁酉・丁亥の2つです。
空亡(天中殺)は戌と亥です。十干10個と十二支12個を順に組むと、2つの十二支が余ります。それが空亡です。
丁卯は甲子から始まる10の干支のグループに入り、この10日は同じ戌・亥の空亡を持ちます。
ポイント
自分の日柱が丁卯かどうかは、無料で命式を出せるツールですぐ確かめられます。自分の命式で確かめたい方は、無料鑑定でどうぞ。

原典『淵海子平』に見る丁卯
宋の時代(約900年前)に起こったと伝えられる子平の説をまとめたのが、原典『淵海子平』です。その巻四に、十干それぞれを詠んだ詩があります。
丁の詩は、丁の火がどんな木なら燃料にできるのかを詠んでいます。
丁の火は一本のろうそく。湿った木では生かせない
漢文原文
丁火其形一燭燈,太陽相見奪光明;得時能鑄千斤鐵,失令難鎔一寸金。雖少乾柴猶可引,縱多溼木不能生;其間衰旺當分曉,旺比一爐衰一檠。
書き下し文
丁火は其の形、一燭の灯、太陽相ひ見れば光明を奪はる。時を得れば能く千斤の鉄を鋳、令を失へば一寸の金を鎔かし難し。乾柴少なしと雖も猶ほ引くべく、溼木多しと縦ひするも生ずること能はず。其の間の衰旺、当に分暁すべし、旺は一炉に比し、衰は一檠なり。
現代語訳
丁の火はその形、一本のろうそくの灯。太陽(丙)と相まみえれば、その光を奪われる。時を得れば千斤もの重い鉄をも鋳ることができ、令を失えばわずか一寸の金も溶かせない。乾いた薪は少しでもあれば火を引くことができるが、湿った木はいくら多くてもこれを生かすことはできない。その盛衰はよく見分けるべきで、旺じているときは一つの炉のようであり、衰えているときは一つの灯台のようである。
注目したいのは、「湿った木はいくら多くても火を生かせない」という一句です。詩は、丁の火を育てるのは乾いた薪で、木なら何でもよいわけではないと詠みます。
卯は春の生きた木です。これを湿った木に近いと見れば、丁を育てるはずの木が、じつは燃えにくいことになります。これは筆者の見立てで、詩は卯の名を出していません。十二運の病は、巻一の十二運の表の並びで決まるものです。
もう一つ、「旺じれば炉、衰えれば灯台」という対比も印象的です。同じ丁でも、命式全体の勢いで炉にも小さな灯にもなります。
原典の命式に出てくる丁卯
『淵海子平』が挙げる命式の実例では、丁卯は月柱に出てくることが多い干支です。卯の月は木がもっとも茂る時期で、命式の中心になりやすいためと考えられます。
同じ巻四には十二支の詩もあり、卯は「繁り栄えて、気を深く受けている」と詠まれます。その盛んな木が、丁にはかえって重い。十干の詩と十二支の詩を並べると、丁卯の姿が立体的に見えます。
六十干支で丁卯の次に並ぶ5番目の干支は、戊辰です。こちらで紹介しています。
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戊辰(つちのえたつ)の性格と特徴|日柱が戊辰の人を四柱推命の原典から
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原典と現代の丁卯、ここが違う
性格の読み方は現代のもの
「丁卯の人は繊細」といった性格の読みは、原典にはありません。原典が描いたのは、丁の火と卯の木の姿と働きまでです。
干支名で人柄を決める読み方は、現代の鑑定士が広げたものです。原典推命堂は、干支の性格を傾向として紹介し、命式全体で確かめます。
十二運の表は目安
原典の巻一は十二運の表を示したうえで、「この表にとらわれるな」とも書いています。病の段階にあっても、それだけで弱いとは決めません。
原典推命堂では、十二運を勢いの目安として扱います。丁卯のように、五行の助けと十二運がずれる干支では特にそうです。
「病」の名前は、段階の名前のまま
原典は衰・病・死を一つの詩にまとめ、勢いが引いていく流れとして扱っています。体の不調は、巻三の別の章で五行から論じています。
「内省的」「人の痛みがわかる」という人物像は、現代の四柱推命が段階の名前から広げた読み方です。原典推命堂の鑑定でも、病を健康の話には結びつけません。
丁卯は、灯を守りながら深く照らす干支です。自分の日柱を出して、どこを照らしたい火なのか確かめてみてください。