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GENTEN SUIMEIDO JOURNAL

己卯(つちのとう)の性格と特徴|日柱が己卯の人を四柱推命の原典から

青々とした草に覆われた春の畑

日柱の己卯(つちのとう)とは

己卯(つちのとう)は、六十干支の16番目にあたる干支です。四柱推命で日柱が己卯の人は、上の己と下の卯の2文字が、その人自身を表します。

上の字は十干の己(陰の土)、下の字は十二支の卯(陰の木)です。まずは己卯の骨組みを、表で確かめておきましょう。

項目己卯の基本データ
読みつちのとう
六十干支の順番16番目
天干(上の字)己=陰の土
地支(下の字)卯=陰の木
日支の蔵干乙のみ(己から見て偏官)
十二運(日干己から見た卯)病
空亡(天中殺)申・酉
日柱の特殊星なし(当サイトの無料鑑定でも日柱だけで出る星はなし)

己卯のイメージ

己卯は、春の畑を青々とした草が覆っている姿です。己は田畑の土、卯は春に勢いよく茂る草木にたとえられます。 五行の関係は、足元の木が上の土を剋す「木剋土」です。自分の足元から、たえず押し返してくる力がある組み合わせです。

卯は十二支の4番目で、季節では啓蟄から清明の前まで、春のさなかにあたります。

己卯のいちばんの特徴は、卯の中に蔵されている干が乙ひとつだけという点です。そのため、日支がまるごと「偏官」という一つの星になっています。偏官は七殺とも呼ばれ、自分を律し、鍛える星です。

十干と十二支が60通りに組まれる仕組みは、こちらの記事で紹介しています。

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己卯の性格と持ち味

ここからは、現代の四柱推命で一般的な性格の読み方です。田畑の己に、春の草木の卯を重ねて見ていきます。

己の田畑:受け入れて育てる

己は、人の手が入った田畑の土です。まかれた種を抱え、季節をかけて実りまで導くのが、己の持ち味とされます。

この日柱の人も、頼まれごとを受け止め、形になるまで面倒を見る性格です。自分から目立つより、人や物事を育てる側に回ると力が出ます。

卯の草木:足元でたえず伸びる力

十二支の卯は、春のさなかに伸びる草木です。止めても止めても伸びてくる勢いが、己の足元にあります。

土にとって、根を張る草はいつも自分を揺さぶる存在です。そのためいつも何かに試されているような緊張感を持ちやすい性格とされます。

揺さぶられて、柔らかくなる土

根に揺さぶられた土は、固まらずにほぐれていきます。現代の読み方では、この形を負荷を受けて実力を上げていく型と見ます。

プレッシャーのある場面ほど頭が冴え、任された責任を投げ出さない。己卯の粘り強さは、この緊張感から生まれるとされます。

陰陽では、己も卯も陰です。陰陽が同じ側にそろうので、力を外へ誇示するより、内で粘る性格として出やすいと見られます。

己卯の持ち味

  • 任されたことを最後まで引き受ける責任感
  • 場の空気の変化にすばやく気づく鋭さ
  • 相手の事情をいったん受け止める柔らかさ
  • 裏返すと、自分に厳しすぎて気が休まりにくい

弱点は、張りつめた状態を当たり前にしてしまうことです。休むことにまで責任を感じ、疲れに気づくのが遅れがちです。

生まれた日の2文字で性格を見る考え方は、こちらの記事で紹介しています。

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己卯の恋愛・仕事・相性

恋愛:パートナーの席に、偏官がひとつ

四柱推命で恋愛を見るときは、まず日支を確かめます。日支は、原典が男性の命を前提に「妻の席」とした場所です。現代では、性別を問わずパートナーの席として見ています。

己卯の場合、その席にいるのは偏官の乙だけです。そのため恋愛では、刺激や張り合いをくれる相手に惹かれやすいとされます。

穏やかなだけの関係より、互いに高め合える関係のほうが長続きしやすいタイプです。一方で、相手に合わせて無理を重ねないことが、恋愛を楽にする鍵です。

相手を試すような恋愛より、弱音を言い合える恋愛が、己卯の性格には合っています。

仕事:責任のある持ち場で伸びる

四柱推命の偏官は、責任や重圧を引き受ける星です。己卯の仕事は、締め切りや目標がはっきりした持ち場で力を発揮しやすいとされます。

己の「育てる土」の性質も加わるので、現場をまとめる役や、人を支える仕事とも相性がよいとされます。反対に、張り合いのない単調な仕事では気持ちが続きにくい傾向です。

相性:火を持つ相手が、緊張をほどく

己卯の相性では、相手がどれだけ火を持っているかが一つの手がかりです。火は己の土を生み、木の勢いを自分の側へ引き受けてくれる五行だからです。

とくに自分の命式に火が乏しい場合、火の強い相手のそばで肩の力が抜けやすいとされます。後で紹介する原典の詩も、己卯に火を勧めています。

もっとも、その詩は一人の命式への処方で、二人の相性を占う言葉ではありません。原典推命堂は火の多少を目安にとどめ、支どうしの合や沖まで含めて二人の命式を見比べます。

偏官という星の意味は、こちらの記事で詳しく紹介しています。

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己卯の十二運「病」と空亡(天中殺)・特殊星

十二運は病:力を温存する段階

四柱推命の十二運は、日干の勢いの満ち引きを、人の一生の12の場面になぞらえたものです。陰の干である己は十二支を逆にたどり、酉で長生、卯で「病」を迎えます。

病は、体の病気を指す言葉ではありません。盛りを過ぎた勢いが静まり、力を外に出すより、使いどころを選ぶ段階です。

この干支の人は、足元に偏官の緊張感を抱えています。力をむやみに使わない病の性質が、張りつめた日支と釣り合いを取っていると見ることもできます。

病という段階の詳しい意味は、こちらの記事で紹介しています。

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面白いのは、卯とぶつかり合う関係(沖)にある酉が、空亡に入っている点です。十二支の並びで見ると、天敵の席がもともと空いている形です。

特殊星:日柱で決まる星はない

魁罡・日貴・日徳・十悪大敗日は、日柱そのもので決まる特殊星です。己卯は、そのどれにも入りません。当サイトの無料鑑定でも、日柱だけで表示される特殊星はありません。

一方、原典の巻二「論七殺」は、己卯を含む7日の名を挙げて、まとめて評しています。日支に七殺(偏官)を抱える日をまとめた一節で、星の名前ではないため、表には入れていません。

己卯の日に生まれたかどうかは、無料鑑定で命式を出せば一目でわかります。

白い梅の枝と青い岩を描いた古い東洋画

原典『淵海子平』に見る己卯

宋の徐升の編と伝えられる四柱推命の原典『淵海子平』。その巻四には、生まれ月ごとに日柱の扱いを詠んだ詩が並んでいます。その卯の月の詩に、己卯の名前がそのまま出てきます。

原典『淵海子平』巻四「二月建卯候詩訣」(YHE-J4-015)

己卯の日主に殺が現れたら、火があるのがとりわけよい

漢文原文

己卯日主二三月,殺生有露火偏奇,只宜木火重迎見,金水行來命必虧。

書き下し文

己卯の日主、二三月、殺生じて露はるること有らば、火、偏へに奇なり。只だ宜しく木火の重ねて迎へ見ゆべく、金水行き来らば、命必ず虧く。

現代語訳

己卯を日柱とする人が二月・三月に生まれ、七殺が生じて天干に現れているなら、火があるのがとりわけよい。木と火が重ねて巡ってくるのがよく、金や水の運が来ると命式が欠ける。

原典が日柱を名指しして処方を書くのは、多くありません。己卯は、その数少ない日柱の一つです。

火は、己の土を生む「印」にあたる五行です。七殺の圧を火が受け止め、その火が己を生む。圧を力に変える流れを、原典は火に託しました。

「命が欠ける」は当時の強い言い方です。今の言葉にすれば、金や水に偏ると扱いにくくなる、と原典は見ているということです。巻四の己の詩も、火と土で功が成る形を最上としています。

七殺が「貴」と呼ばれた己卯の命式

原典の巻二には、日柱が己卯の命式も載っています。莊尚書という人物の命式で、時柱の天干に乙が立っています。

己から見た乙は七殺です。ところがこの命式では、その乙が「貴」として扱われています。七殺も置き場所しだいで、身を立てる力と見なされた例です。

六十干支で己卯の次に来るのは、庚辰です。魁罡の4日に数えられる、強さの干支です。

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原典と現代の己卯、ここが違う

原典の人物評は、七日まとめての一句だけ

原典が己卯の人柄に触れるのは、「論七殺」の一句だけです。己卯を含む7日をまとめて、「せっかちで利発、心が巧みで聡明」と評しています。

己卯ひとつに向けた細かな性格像は、後の時代の鑑定士が積み重ねたものです。原典推命堂は、それを命式を読み始める入口として紹介しています。

偏官を「苦労の星」とは決めていない

現代には、日支の偏官を苦労が多い形と見る読み方もあります。原典の「論七殺」は、七殺が一つだけで、抑える力があれば権威に変わると説きます。己卯の日支の七殺は乙ひとつなので、原典推命堂は鍛えられる力として扱います。

詩の処方を、そのまま用神にはしない

原典の詩は「火がよい」と書きますが、命式全体を見ずに決めてよいとは書いていません。命式の助けとなる五行(用神)は、ほかの柱との釣り合いで決まるものです。原典推命堂は詩を目安の一つとし、最後は四柱推命の命式の8文字全体で判断します。

己卯の人は、まず自分の生まれ月を確かめてみてください。卯や辰の月(おおよそ3月上旬〜5月上旬)なら、原典の詩が想定した生まれ月です。天干に乙が出ていれば、詩の条件がそろいます。


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